2022年8月24日(水)

ほとんど気力がなく、虫のように日々を過ごしている。

 ワンピース、映画としてはだめだろ。シャンクスが薄ら笑いをうかべながらパンピーに殴られている画はシュールでおもしろいんだが、そこにこの映画のアキレス腱があるよなと思う。キャラクターをかたちづくるのは、ある出来事に対する反応の束だとしよう。谷口悟朗のフィルモグラフィでいえば、ルルーシュは妹に危機が降りかかったらいかなる手段でもそれを回避すべく動かないといけない。逆に妹以外に対しては、血縁関係にあろうがいくらでも冷淡にふるまえる。

 二次創作において重要なのはその反応の束をいかに原作のそれとあわせたときに違和感ないものにできるか、ということにつきるだろう。しかし原作においてその「反応の束」とでもいうべきものがそもそも存在しない場合、説得性のある二次創作を行う基盤そのものがない。だから一般人にボコられたときに、それを簡単に無力化してみせるでも、容赦なく振り払うでもなく、ただ無防備にボコられてにやつくことしかできない、そういう無の反応しか出力させられないのだ。

 ジャンプの看板として客を呼ぶためには「歌姫」というガジェットだけでは弱くて...という広報上の理由からこのようなことが起こったのではと推察するが、それって結局キャラクターを安易に毀損してないか?ハリー・ポッターでもダンブルドアを無謬にするためにその弟に隠し子をこさえさせる鬼畜の所業が行われたりしたが、どっちもキャラクターに対する許しがたい犯罪行為である。

 家で『氷菓』を見、『パリピ孔明』を3話までみる。このくらいのエイニメが脳によくて、よい。